木の食器は、自然素材ならではの温かみや手ざわりのよさが魅力です。食器としてはもちろん暮らしを彩る器としてもインテリアとしても人気があります。本記事では、木の食器がもたらす魅力、メリット・デメリット、日々のお手入れ方法を解説するほか、おすすめ商品もご紹介します。
木の食器の選び方のポイントや注意点も紹介するので、はじめて木製の器を選ぶ際の参考になれば幸いです。
木の食器の魅力とは
木の食器は、手に取ったときの質感やぬくもりが魅力です。天然木ならではの優しい手ざわりは、使うたびに心地よさを感じさせてくれます。熱を伝えにくい性質を持っているため、料理を盛りつけたときも器が熱くなりにくく、口当たりもやわらかです。特にスープやおかゆなどを入れる器としても安心して使用できます。
また、木目や色合いはひとつずつ異なるため、同じデザインでもまったく違う表情を楽しめます。
使用していないときは、棚に置くだけで空間のアクセントになり、インテリアとしても活躍します。木に触れることで癒しや安心感を得られるという研究報告もあり、感性にも訴えるアイテムとして注目されています。
木の食器のメリット

木の食器は、日々の暮らしを快適にするさまざまな魅力を備えています。
ここでは、「軽さと安全性」「熱を通しにくい性質」「経年による風合いの変化」という3つのメリットについて見ていきましょう。
軽くて割れにくく子どもにも安心
木材は内部に空気を多く含んでいるため、陶器やガラスと比べてとても軽量です。また、落としても割れにくく、小さな子どもでも安心して使えます。破片が飛び散る心配も少なく、安全性の高さが魅力です。
保育施設や家庭で子ども用の器として選ばれている理由のひとつです。
熱を通しにくく料理の温度を保つ
木材は金属や陶器に比べて熱伝導率が低いため、熱い料理を盛っても器が熱くなりにくいのが特徴です。手に持っても熱を感じにくいので、安心して使えます。
さらに料理そのものの温度も逃げにくく、温かさを長く保ちやすい点も木の食器ならでは。スープやご飯ものを入れるのにぴったりで、日常の食事をより心地よくしてくれます。
使うほどに愛着が湧き経年変化も楽しめる
木の食器は、時間の経過とともに色合いや艶が変化します。長く使うことで風合いが深まり、使い手にとって特別な存在になっていきます。
ひとつとして同じものがない木目や質感が個性を生み、使うほどに愛着が増していく点も魅力です。丁寧に手入れをすることで、美しさと機能性を保ちながら長く使い続けることができます。
木の食器のデメリットと注意点
「木の食器は扱いが難しそう…」と感じる方もいるかもしれません。
実際に、木ならではの注意点はいくつかあります。ただしポイントを押さえれば長く愛用できるので、ここでデメリットと注意点を確認しておきましょう。
湿気に弱く、におい移りしやすい
木材は水分を吸いやすい性質を持っており、濡れたまま放置するとカビや黒ずみが発生することがあります。特に洗浄後にしっかり乾かさずに保管すると、菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。
また、木の器はにおいも吸着しやすく、カレーやにんにくなど香りの強い料理を長時間盛りつけると、におい移りが気になる場合があります。強いにおいの料理には専用の器を用意するか、ガラス・陶器の使用を検討するのが安心です。
電子レンジ・食洗機が使えない
木製の器は急激な加熱や乾燥に弱いため、電子レンジや食器洗浄機の使用には向いていません。電子レンジで加熱すると、木の内部に含まれる水分が急膨張し、ひび割れや変形の原因となることがあります。
また、食洗機の高温と湿気によって、木が反ったり表面の仕上げ(塗装やオイル)が剥がれる恐れがあります。長持ちさせるためには手洗いと自然乾燥が基本です。洗ったあとはすぐに水気を拭き取り、風通しのよい場所でしっかりと乾かしましょう。
木の食器のお手入れ方法
木の食器は、ちょっとしたケアを心がけるだけで、驚くほど長持ちします。ここでは、日常的な洗浄・乾燥のコツや、木の器を守るオイルケアの方法を見ていきましょう。
普段のお手入れ
使用後はなるべく早く、ぬるま湯と中性洗剤でやさしく手洗いします。たわしや強いこすり洗いは避け、柔らかいスポンジを使うのが安心です。木は水分を吸収しやすく、つけ置きすると反りやカビの原因になることがあるため注意が必要です。
洗浄後はすぐに布で水気を拭き取り、風通しの良い日陰で自然乾燥させます。直射日光はひび割れの原因になるため避けましょう。完全に乾いた状態で保管することで、湿気によるカビも予防できます。
定期的なオイルケア
使い続けるうちに表面が白っぽく乾燥してきたら、オイルケアを行います。食器用の乾性油(くるみ油・亜麻仁油・えごま油など)を使い、木の表面を保護します。これにより、におい移りやカビのリスクも軽減できます。
手入れの際は、器をよく乾燥させたあと、オイルを少量含ませた布で木目に沿って塗り広げます。数時間置いてから余分な油を拭き取るのが基本です。オイルが木に浸透することで、潤いとツヤが戻り、ひび割れも起こりにくくなります。
<関連記事>木製品のオイル仕上げの魅力とは?種類や塗り方・手入れ方法まで解説

百年木材の木の食器とは
百年木材とは、樹齢100年以上の国産銘木のみを厳選して使う木材ブランドです。「100年育てた木を100年使う」という理念のもと、木を使う文化を次世代につなげ、現代の暮らしに取り入れることを提案しています。
百年木材のキッチン食器カテゴリでは、お皿やカップ、トレー、折敷(おしき)など、日常で使いやすいさまざまな木の食器を展開しています。樹齢100年を超える木材は、年輪が細かく詰まり木質が緻密になるため、強度や安定性が増し、長い年月を経た木材ならではの風合いや経年変化を楽しめます。
樹齢100年を越える高品質な木材であっても、木の食器を長く使うには保管環境やお手入れは欠かせないことは覚えておきましょう。正しくケアをすれば、世代を超えて使える器となります。
ギフトにも人気|百年木材の【檜】お食い初めセット

百年木材のお食い初めセットは、樹齢100年以上の国産檜を贅沢に使って作られた特別な器です。抗菌性の高さとやさしい香りを持つ檜は、赤ちゃんの初めての食器にふさわしい素材。ここでは、百年木材のお食い初めセットのおすすめポイントを3つご紹介します。
赤ちゃんにやさしい檜素材
檜には抗菌性を持つ成分(アルファ-カジノールなど)が含まれており、細菌やカビの繁殖を抑える性質が報告されています。さらに、樹齢100年以上の檜は木質が緻密で丈夫なため、食器として安心して使える素材です。香りもやわらかく、赤ちゃんの初めての食器にふさわしいといえます。
思い出とともに育つ器(名入れ対応も)
百年木材が提供する「名入れお食い初めセット」は、九州産・樹齢100年超の檜を使い、名前や生年月日の彫刻を施すことができます。儀式後も離乳食や普段の食卓で使い続けられるため、お子様の成長とともに長く暮らしに寄り添う器となります。
出産祝いにもおすすめ
世界にひとつだけの名入り食器は、出産祝いなどの特別な贈り物としても人気です。専用の箱やラッピングにも対応しており、大切な方への心のこもったプレゼントに最適です。
お子さまやお孫さまの誕生を祝う節目に、長く使える木の器を贈ってみてはいかがでしょうか。

人とともに時を重ね、育っていく木の器
木の食器は、時間とともに色合いや艶が変わり、暮らしの中で「育っていく器」となります。大切なのは、木という素材の性質やお手入れ方法を知ったうえで、日々の生活に取り入れることです。
百年木材では、樹齢100年以上の銘木を使ったパン皿のオイル仕上げ体験ができる「そだてものワークショップ」を開催しています。実際に木に触れ、削り、オイルを塗る体験を通じて、器を「そだてる」楽しさを味わっていただけます。
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また、百年木材のオンラインショップでは、木の器のほかにもカッティングボードやまな板など、暮らしに寄り添う木の道具を取り揃えています。手に取り、香りを楽しみ、愛着をもって暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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