杉と檜の違いは?見た目や木材としての特徴・見分け方まで解説

杉と檜は日本を代表する木材ですが、それぞれ異なる特徴を持っています。この記事では、杉と檜の違いや見た目、木材としての特徴、見分け方を詳しく解説します。

また、樹齢100年以上の高品質な杉と檜を使った人気商品も紹介するので、ぜひご覧ください。

目次

「杉」の産地・特徴

杉(スギ)は、日本固有の針葉樹で、日本全土に広く分布している非常に代表的な樹木です。秋田県、奈良県、屋久島などが主な産地で、それぞれの地域で「秋田杉」「吉野杉」「屋久杉」といったブランド材としても広く知られています。

杉は成長が速く、軽量で加工しやすいという特性があり、建築材としても幅広く利用されています。また、杉の調湿機能は室内環境を快適に保つ効果があり、住宅の内装材としても高い人気を誇ります。

「檜」の産地・特徴

日本の針葉樹の中でも特に高い評価を受けている檜(ヒノキ)。人工林は、関東よりも南に多く栽培され、杉につぐ日本を代表する木材です。

長野県と岐阜県にまたがる木曽地方の木曽檜、奈良県の吉野檜、岐阜県の東濃檜などが有名です。そのほか、和歌山県の高野山や高知県の西部地域も良質な檜の産地として知られています。

檜は非常に高い耐久性を持ち、神社仏閣の建材として長年利用されてきました。さらに、伐採後も200年以上強度が増し続けると言われており、建築材としてだけでなく、内装材や浴室材、風呂桶や家具などにも利用されています。

「杉」と「檜」の葉っぱなど見た目の違いと見分け方

杉と檜の違いは、葉の形状と裏側の特徴にあります。杉の葉は細長く尖っており、全体的にスリムでシャープな印象です。一方、檜の葉は丸みを帯び、より平らな形状をしています。

見分けるポイントとしては、葉の裏側に注目してみましょう。檜の葉の裏側には白い筋状の気孔がY字に見えるのに対し、杉の葉にはこの特徴がありません。この違いを覚えておくと、葉を見ただけで杉と檜を簡単に区別できるようになります。

代表的な国産材の「杉」と「檜」

「杉」と「檜」は日本の人工林の主要な樹種で、それぞれ広範囲で栽培されています。日本の人工林の約45%を杉が占め、特に秋田杉や吉野杉などが全国的に知られている一方、檜は約25%を占め、長野県の木曽地方や和歌山県の高野山などが主な産地です。

生産量も多い木材の杉と檜は、国産材として建築に多く取り入れられ、高く評価されています。

木材の「杉」と「檜」の違い

ここでは、木材として「杉」と「檜」の違いを見ていきましょう。杉は軽量で加工がしやすく、断熱性が高いのが特徴です。一方で、檜は杉よりも硬く耐久性があり、特有の香りと美しい光沢を持っています。それぞれの特性を理解し、用途に応じた選択をすることが重要です。

色・香り

杉と檜は、色合いや香りにおいても大きな違いがあります。杉の木材は、心材が赤みがかっており、辺材は白っぽい色をしています。時間が経つと色合いが深まり、独特の渋みが増します。杉の香りはさわやかで、リラックス効果があるとされています。

一方、檜は木目が淡く、木肌はほのかにピンク色を帯びています。檜の香りは強く、抗菌・消臭効果があり、日本人にとっては馴染み深い香りです。リラックス効果をもたらす香りは、アロマオイルとしても親しまれています。

木目・年輪

杉と檜は、木目と年輪の特徴が異なるため、それぞれの木材の個性がはっきりと現れます。杉は木目がはっきりとしており、年輪が目立つため、力強い印象を与えます。年数が経つと木目がさらに浮き出てきて、独特の風合いが増します。

一方、檜は木目が直線的で繊細な印象を与え、年輪は目立ちにくいです。そのため、檜は木目よりも木肌の滑らかさを楽しむ素材として好まれます。

経年変化

杉と檜の経年変化には、それぞれ異なる特徴があります。杉は時間の経過とともに、白っぽい色から赤みを帯びた茶色へと変化し、深みのある色合いになり、特に屋外で使用される場合、銀白色に変色することもあります。また、杉は柔らかい材質のため、長い時間が経つと木目がさらに浮き出てくることがあります。

一方、檜の色味は年月を重ねるごとに色が濃く飴色になります。そして、木目は際立ち光沢はさらに増し独特な風合いに。

強度

杉と檜の強度には顕著な違いがあります。一般的に、檜の方が杉よりも硬く、強度が高いとされています。これは、檜のヤング係数(E値)が通常80〜110程度であるのに対し、杉は70〜100程度とやや低めであるためです。ヤング係数(E値)とは、木材が曲げられたときの抵抗力を示すもので、檜の方がしなりにくいことを示しています。

しかし、強度は木材の部位や育成環境によっても変動するため、一概にどちらが優れているとは言えません。建築材としてどちらも適しており、耐震性などの面でも問題なく使用できます。

重さ

杉と檜の重さには明確な違いがあり、一般的に、檜は杉よりも重いとされています。杉の全乾比重は約0.35 g/cm³で、非常に軽量な木材です。一方、檜の全乾比重は約0.4 g/cm³で、杉よりも密度が高く、重さが増します。このため、檜は建築材としての強度が高く、特に耐久性が求められる構造材としてよく使われます。一方、杉は軽量で扱いやすいため、内装材や家具材として適しています。

価格

一般的に、檜は杉よりも高価です。例えば、2023年の国内の素材価格データによると、杉の価格は1立方メートルあたり15,800円程度だったのに対し、檜は22,000円と価格差があります。また、製材品としても、檜の価格は杉よりも高い傾向にあります。この価格差は、檜が持つ優れた耐久性や希少性によるもので、特に高品質な建材として利用されることが多いためです。参考:林野庁(木材需給の動向)

グロースリングの「杉」と「檜」

宮崎県日向市の株式会社グロースリングは、杉の小径木の製材事業と百年木材事業を営む会社です。百年木材事業は樹齢100年以上の杉を使用した内装材のほか、国産銘木を使ったオーダーメイド家具やインテリア小物なども取り扱っております。

「百年木材」プロジェクトは、外部の製材業者と連携して加工を行っています。その後、乾燥やストック、作家とのコラボによるものづくりプロデュースを行っています。長年育まれた杉や檜の美しさと耐久性を最大限に活かした製品は、多くの方に支持されています。

百年木材「杉」を使った商品

ここでは、百年木材の杉の柾目材を使った「折敷」をご紹介します。

高品質な杉の木目が美しい折敷。フリープレートとして、そのままお料理を載せていただいたり、特別な日の御膳としてもお使いいただけます。

サイズは、SとLの2サイズ。Sサイズは和菓子やケーキなどにもお使いいただけます。

ほかにはない美しい杉の柾目板で作られた折敷で、特別なお食事を味わってみてはいかがでしょうか。

百年木材「檜」を使った商品

次に、樹齢100年以上の檜を使用した「かがみ餅 檜」をご紹介します。美しい年輪と、檜特有の爽やかな香りが魅力です。

お正月の飾りとしてはもちろん、インテリアや記念品としても非常に人気があります。長い年月をかけて育まれた木材ならではの風合いを、ぜひ手に取ってお楽しみください。

高品質な「杉」「檜」のことならグロースリングへ

高品質な「杉」「檜」のことならグロースリングへお任せください。グロースリングでは、樹齢100年以上の「百年木材」を使用した杉や檜の製品を自信を持って提供しています。自社で厳選された仕入れと丁寧な乾燥処理を経て、長く愛される建材や家具を作り上げています。特にオーダーメイド家具や建築材をお探しの方には、グロースリングの製品が最適です。

お電話、メールのほか、オンライン商談も可能です。ぜひ、お気軽にご相談ください。お問い合わせはこちらから。

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