創業の精神

 昭和34年、創業者岸本雄吉は独立を決意しました。

雄吉30歳、希望に満ちあふれた船出でした。しかし資金も信用もない雄吉に買える丸太は、曲がった丸太や小さな丸太ばかり。どれも手間の掛かるものばかりでした。

 しかしそんな丸太でも知恵と手間さえ惜しまなければ立派な製品になり、お客様は喜んでくださいました。

 曲がった丸太は切りそろえて丁寧に製材すると複雑で美しい木目の製品ができました。

「これは良い」と大工さんや建具屋さんが買ってくださいました。

小さな丸太は皮をむいて先を尖らせると使いやすい杭になりました。土木屋さんが買ってくださいました。

 経営が軌道に乗ってからも「知恵と手間を惜しまない」という雄吉の思いは変わりませんでした。

その日仕入れることのできる最高の木材を最高の製品にしてお客様に喜んでいただく。

そのことばかりを考えた木材一筋の人生でした。

 

「世の中に良い木も悪い木もない。人間も同じだ。」雄吉がいつも口にしていた言葉です。

 

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